ひな人形、母親のお下がりは災いの元?


春めいてまいりました。もうすぐ、桃の節句、ひな祭りですね。
そろそろひな人形も飾られて、祝いの支度をされている女児のいる家庭も多いことかと思います。
我が家も飾りました。毎日、ひな祭りのオルゴールがむすめの手によってじゃんじゃん流されています。

最近は、本当におしゃれだったり、シンプルだったり、程よい大きさだったりと
さまざまなニーズに合ったお雛様が増えましたね。
お子様の健やかな成長を願って、女の子が生まれたときにご用意された事と思います。
わたしも人形店で、すごく迷いました。そして、迷いながら、後ろ髪を引かれていました、実家に居るわたしのお雛様たちに・・。

親のひな人形を娘に譲るのはタブーなのか?

「その子の一生の災厄を身代わりしてくれる雛人形だから、そのこの為に親の心として、用意してあげた方がいい。
親のひな人形の使いまわしは、災厄の効果がないからよくない。ひとりにひとつ用意するもの」と聞いたことがあります。
この言葉には、何か歴史的な意味合いというかがあるのかな?調べてみました。

まずは歴史から
「雛祭り」:起源説は複数あるが、平安時代の京都の平安貴族の子女の雅びな「遊びごと」として行われていたとする記録がある。儀式ではなく遊びであり、雛祭りが「ひなあそび」とも呼ばれるのはそのためである。一方、平安時代には紙で作った人形を川へ流す「流し雛」があり、「上巳の節句(穢れ払い)」として雛人形は「災厄よけ」の「守り雛」として祀られる様になった。
江戸時代に、飾り物としての古の形式と、一生の災厄をこの人形に身代りさせるという祭礼的意味合いが強くなり、身分の高い女性の嫁入り道具の家財の一つに数えられるようにもなった。そのため、自然と華美で贅沢なものになっていった。そのため、自然と華美で贅沢なものになっていった。出典元Wikipedia 

ひな人形は、平安貴族の子女たちのお人形遊びにはじまり、災厄よけに流しびなという紙で作った人形が出来、節句の儀式と合わせて「ひな祭り」がうまれ、江戸時代には飾り物という意味だけでなく、一生の災厄を身代わりさせる祭礼的意味が加わった嫁入り道具になった・・ということでしょうか?

時代とともに、意味合いもどんどん変化していっているのですね。
平安時代の「飾り」から、江戸時代の「お守り」へ・・という具合でしょうか。
お守りの役目は、女の子が無事に成長したところ終わりになるとも聞きます。役目を終えた人形には、もうお守りの効果がなくなるから、ひとりにひとつお守りのお雛様が必要になると。

ひな人形は「飾り物」か「お守りか」

今のような華美で豪華なひな人形になったのは、江戸時代から・・と書いてあったように、時代とともに移り変わっていったひな人形。その人形に対する解釈も、自分の心が決めてもいいのではないかと・・。
つくりもしっかりしている高価なひな人形は、平安貴族の子女のころのように「飾り物」としてのお人形として、女の子の節句の日に、親や祖父母からの贈り物にする。そしてその「飾り物」としてのひな人形は、何世代も大切に受け継がれていったとしても、わたしはいいのではないかなと思います。でも江戸時代の頃からの「災厄の身代わりとなるお守り」という気持ちを込めるのであれば、そういう考え方でいいのだと思います。そのへんはもう、家族単位で、ひな人形をどうとらえていくか・・のような気がします。宗教も、考え方も多種多様な現代ですし・・。

わたしは、幼いころから自分のひな人形がわたしに降りかかる災厄の身代わりになってくれているんだという意識は皆無でした。
わたしの両親からも実はそのような言葉は聞いていません。ひな祭りだからお祝いに飾ろう!という家でした。不躾な家かもしれませんね。5段飾りを家族でせっせと飾って、年に一度その美しい姿や飾り、調度品を見るのを楽しみにしていました。

だから、人形店でむすめのひな人形を見ているとき「実家にわたしの立派なお雛様があるのに・・勿体ない」という気持ちになり、悩みに悩んだ末、私のひな人形をむすめに受け継いでもらうことにしました。
一度も災厄の身代わりだなんて思ったことのないものですし、それより「物を大切にする心」「大事にされているものを受け継いでいくこと」をむすめには教えたいと思いました。
人形には魂が宿るなんてよく聞きますし、いまうちにあるリカちゃん人形ひとつとっても、なんだか簡単に捨てにくいわたしなもので・・。

わたしの結論(持論):

ひな人形は「飾り物」なのか「お守り」なのかは、それぞれの家庭で決めて、判断をして、そのどちらにも通じる、親から子への大切な気持ちを、大切に伝えていけばいいのではないでしょうか?

 

お守りとして、また、家のスタイルに合わせて新たにむすめさんへひな人形を贈られたものの、
実家にあるひな人形をどうしよう・・とお困りの方におすすめ

一般社団法人 日本人形協会 というところが
人形感謝(供養)サービス を行っているようです。
便利ですね!ありがたいです。

毎年10月ごろに行われる東京大神宮の人形感謝祭にて供養してくださるそうです。

 

 

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